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合名会社まるはら[原次郎左衛門 味噌醤油蔵]-調味料のための調味料っ!? 合名会社まるはら[原次郎左衛門 味噌醤油蔵]-調味料のための調味料っ!?

これまでの概念を覆した “調味料のための調味料”を開発合名会社まるはら(原次郎左衛門 味噌醤油蔵) [ 大分県日田市 ]

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  • 調味料

明治32年(1899年)にラムネ製造業からスタートし、後に醤油・味噌製造にも着手。1998年から開発に取り組みはじめたオリジナル商品「鮎魚醤」は、食材の美味しさを引き立てる調味料として注目を集め、全国・世界の有名シェフにも愛用者が増えています。ネット販売でも好評で、欠品が続くほどの人気商品です。

代表取締役社長 原正幸さん

代表取締役社長 原正幸さん

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日本の伝統「味噌・醤油」のノウハウで、可能性を広げる

『合名会社まるはら』は、有名旅館や飲食店が建ち並ぶ日田市中本町に、味噌・醤油・ラムネ製造を手がける醸造元としてスタート。創業から数えると122年の歴史を誇る老舗です。製造工程を見学できる観光工場としても人気で、『原次郎左衛門』という店名で営業する自社店舗では、味噌・醤油・ラムネの製造工程を公開しているほか、数々のオリジナル商品が購入できる小売店も備えていて、地元の人や観光客でにぎわいます。

原家の第15代当主で、同社4代目として代表をつとめる社長の原正幸さんは、伝統を重んじながらも新しいことに前向き。「楽しいことはやってみよう」と、新商品の開発にも積極的に取り組んでいます。
そのひとつが、独自製法により開発された『鮎魚醤』です。2003年、アジア最大級の食品・飲料総合展示会『FOODEX JAPAN』に初出展。「味噌・醤油蔵なのに、鮎魚醤だけで挑戦しました。今思えば無謀だったと思います(笑)」。
そこで日本や世界のプロと話をするうちに、これまで出会えなかった人に自社をPRすることの面白さを知ったと楽しそうに振り返る原社長。その後、パリ、ニューヨーク、香港など世界の見本市にも出展し、コツコツと鮎魚醤のPRを重ねました。日田の小さな味噌・醤油蔵の挑戦は、このころから世界を視野に入れた挑戦をはじめたのです。

自社店舗では、味噌・醤油・ラムネの製造工程を公開しているほか、数々のオリジナル商品も購入できる

自社店舗では、味噌・醤油・ラムネの製造工程を公開しているほか、数々のオリジナル商品も購入できる

独自製法により開発された『鮎魚醤』

独自製法により開発された『鮎魚醤』

マイナスイメージを払拭した魚醤の開発に成功

魚醤とは、古代ローマ時代に生まれた、生魚を塩に漬けこんで発酵させた発酵調味料で、その当時は『ガルム』と呼ばれる高級品でした。レオナルド・ダ・ヴィンチの“最後の晩餐”にはウナギ料理が描かれているとされていて、それに魚醤を使ったソースが使われていたのではないかといわれています。日本でも古くから親しまれていて、ハタハタやイワシの内臓を使った『しょっつる』、イワシやイカの内臓を使った『いしる』などが有名。海外ではナンプラー、ニョクマムなどという名前で、世界各地で使われている調味料です。

鮎と塩のみで作る自社製品『鮎魚醤』の開発をはじめたのは1998年。きっかけは、同社の近隣にある鮎養殖業者、株式会社魚福さんから、「形が崩れてしまった鮎はそのままでは売れず、処分することになる。これを有効利用できないか」という提案をもらったことからでした。そこで考えたのが、鮎を使った魚醤です。

大分県産業化学技術センター食品部と共同研究を重ねること3年半、ようやく理想の鮎魚醤が誕生しました。独自製法は2001年に特許(特許第3598093号)を取得し、平成28年には発明協会会長賞を受賞。大分県ものづくり大賞、ふるさと起業大賞など、業界から高い評価を受けています。2008年からは日田市天瀬町に鮎魚醤専用の工場も完成し、生産量を増やしました。

評価されている理由はその製法にあります。発酵や熟成を経て作るという製法上、これまでは「くさい」というマイナスイメージが持たれていた魚醤。そのため、一般にはあまり受け入れられないものでした。同社の鮎魚醤は、塩漬けした鮎を8ヵ月ほど熟成させたのち、丁寧に濾して完成します。「正直、私自身も魚醤はあまり好きではなかったんです(笑)。でもこれならおいしいと思えました」(原社長)。独自の製法により敬遠されがちなイヤな匂いがない、全く新しい魚醤ができあがりました。

平成28年には発明協会会長賞を受賞。大分県ものづくり大賞、ふるさと起業大賞など、業界から高い評価を受けている

平成28年には発明協会会長賞を受賞。大分県ものづくり大賞、ふるさと起業大賞など、業界から高い評価を受けている

塩漬けした鮎を8ヵ月ほど熟成させたのち、丁寧に濾して完成

塩漬けした鮎を8ヵ月ほど熟成させたのち、丁寧に濾して完成

下味に、隠し味に、旨みアップに。 琥珀色の一滴が大活躍

独特の風味が特徴の魚醤。その味わいから、エスニック料理店などに使ってもらえるのではないかと考えた原社長。「エスニック系の料理はそもそも、独特の香りや風味があるのが売り。代用品として鮎醤油をと売り込んでもダメでしたね」。思惑こそはずれたものの、意外にも和食・イタリアン・フレンチなどの業界からのニーズが少しずつ増加。現在ではパリ・ニューヨーク・シカゴ・東京など世界中の有名な三ツ星店でも使用されています。「料理人さん同士のクチコミで広がって、使ってくださる方が増えたようで。私の知らないところで、鮎魚醤が活躍してくれています」(原社長)

プロが絶賛する理由は、食材に旨みやコクをプラスするだけでなく、鮎魚醤が持つ“引き算”の力だといいます。生臭さやえぐみなど、食材の悪い部分を消す効果があり、本来のおいしさを最大限に引き出してくれるのです。その使い方は素人でも簡単で、チャーハン、煮魚や焼き魚、炒めものなど、料理に数滴垂らすだけで隠し味としても大活躍します。

鮎魚醤のノウハウを活用し、2013年には“おおいた冠地どり”を使った「肉醤」の開発にも成功し、人気を集めています。

これまで廃棄されていた鶏肉の内臓と塩だけで作る無添加の商品で、おおいた名物を盛り上げるだけでなく、廃棄問題にも取り組んだ商品だといえます。「私たちだけでは思いつかなかった商品。いろんな企業さんと一緒におもしろい商品をつくってみたいですね」(原社長)。日田市から全国・世界へと飛躍すべく、まだまだ楽しい挑戦が続きそうです。

パリ・ニューヨーク・シカゴ・東京など世界中の有名な三ツ星店でも使用されている

パリ・ニューヨーク・シカゴ・東京など世界中の有名な三ツ星店でも使用されている

“おおいた冠地どり”を使った「肉醤」

“おおいた冠地どり”を使った「肉醤」

合名会社まるはら(原次郎左衛門 味噌醤油蔵)

合名会社まるはら(原次郎左衛門 味噌醤油蔵)

PROFILE

設立年月
1924年6月
代表取締役
原 正幸
事業内容
醤油、味噌、魚醤、こうじ、ラムネの製造・販売

CONTACT

住所
大分県日田市中本町5-4
TEL
0973-23-4145
FAX
0973-23-8859
メール
hara@soysauce.co.jp
HP
http://www.soysauce.co.jp/

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