食と健康の<不>を打開
サン・ダイコーの挑戦 株式会社サン・ダイコー [ 大分県大分市 ]
- カテゴリ
- その他食品関連事業
- 水産食料品
- 調味料
1972年創業の「株式会社サン・ダイコー」は、特殊薬品の販売を起点に事業領域を広げ、現在は「食」と「健康」を軸に国内外で多数の事業を展開している。
食の分野では、食品原料・添加物から包装資材、サニテーション資材までを幅広く取り扱い、食品関連企業が抱える課題に対して多角的な観点から解決策を提案できるのが強み。
2015年以降は一次産業・製造業にも参入し、生産・加工・流通まで一貫してフォローできる体制を構築。2025年にはオリジナル商品の開発もスタートし、SDGsや農業の持続可能性の視点からも地域資源の価値化に挑んでいる。
営業本部 フード・ライフサイエンス事業部 FL企画部(兼 素材・原料課長)部長 松本 拓也さん
「食と健康」分野を中心に、国内外に事業を展開
「医・健・食」を軸に、人々の健康に関わる<不>の打開に取り組むフォレストグループの一員である株式会社サン・ダイコーは、1972年に特殊薬品を扱う会社として創業し、以降、さまざまな変遷を経て、食品分野にも領域を広げてきました。現在は、グループ全体の経営理念である「不の打開」のもと、食と健康分野を中心に、お客様や地域社会に“真に求められる本物”を追求。国内外で多数の事業を展開しています。
主たる事業の動物用医薬品販売では、ペットや家畜・水産養殖に関わる医薬品や資材の販売を通じて、獣医クリニックや農協そして生産農家の大切な動物の健康をサポート。認証取得支援(農場HACCP認証等)も含め、安全で高品質な畜水産物の生産に貢献しています。
また、フード事業では生産から加工・流通までを一貫してフォローするなど万全の体制を構築。ここではおおいた食品産業企業会にも初期から入会しているサン・ダイコーの「フード事業」について詳しくご紹介します。
フォレストグループの経営理念「われわれは自らの人格、志気、能力を育み、たゆまぬ創造と革新のもと事業を進化させ、人々の健康に関わる<不>の打開と健全社会への貢献に真の喜びを求める」。
食品総合商社×食品メーカーとして、食品製造業の課題解決をサポート
フード事業では食品原料・添加物からパッケージ(包材)、サニテーション(衛生資材・工場機材等)まで幅広く扱い、食品の製造・開発におけるトータルコーディネートを行っています。
主な顧客は全国の食品関連製造工場。業務用のバルク製品を中心に提供し、おおいた食品産業企業会の会員企業様とも数多く取引しています。
「私たちは食品総合商社かつ食品メーカーとして日本全国、海外各地にネットワークがあり、豊富な情報とそのソースを持っています。それをもとに、単にものを売るだけでなく、課題解決や新しいものづくりへのチャレンジをサポートできるのが強みです」そう話すのはフード・ライフサイエンス事業部企画部部長の松本さん。
その言葉通り、単なる食品提供にとどまらない、一歩踏み込んだサポート事例も少なくありません。
<サポート事例>
・食品加工業者が持つ「日持ちの課題」を解決するために取引先のサニテーション企業とともに製造ラインに入り、現場を確認。適切な衛生管理と、それにまつわる副資材の提案により、課題解決を図る。
・「日田の梨を使った飲料を作りたいが、原料調達の体制が組めない」という大手飲料メーカーの相談を受け、サン・ダイコー自身が地域のJAと連携して原料を調達。外部加工を経て供給。
・食品製造企業の食品・食文化の発信や輸出を支援。
顧客に寄り添う「提案型」の営業で、課題整理から提案・実装まで、伴走してくれる同社。
今年度は、経営方針の一つに「Let’s connect!」を掲げ、自社はもちろん、社外ネットワークとの連携を強化してより高い目標達成を目指しています。
「営業のスキルを上げるため、外部の企業に研修会をしてもらうことも多い」と松本さん。
一次産業、製造業にも参入し、自社で生産・加工・流通までフォロー
フード事業はもともと卸売が中心でしたが、2015年以降、一次産業、製造業にも参入しています。
まず、自社の製造体制を整えるために2015年、日田市で地元食材の加工を手掛ける食品加工会社「株式会社つえエーピー」を子会社化。同年、一次産業にも参入し、鹿児島県鹿屋市でカンパチの養殖を行う「株式会社エフズクリエイト」を設立。
2017年には臼杵市でかぼすぶりやカボスヒラマサの養殖を行う重宝水産株式会社(現在は株式会社大分みらい水産に社名変更)を子会社化。
2018年には日田市にて農業生産法人「株式会社エフズ農園」を設立。
このような経緯で6次産業化にも本格的に進出。現在は、生産から加工・流通まで一貫してフォローできる体制を築いています。
「農産原料や水産資源の確保には、不安定さや将来に対する見通しの不透明感があります。九州で生産されたものを、できる限り九州で加工して広く全国に販売していくという流通を展開していこうとする私たちにとってそれは大きな課題です。いくら設備・工場を整えても、原料がなければ何もできませんから。そこで足元の大分県を中心に“自分たちで”原料をつくろう、という流れになりました」。
一次産業、製造業への参入は、安定生産を実現しただけでなく、目の届く範囲の管理を通じた安全性の向上や、新しいものづくりに挑戦できる環境づくりなど、多くのメリットをもたらしています。
「エフズ農園」では、日田市の豊かな自然の中で柚子や山椒・わさび等を栽培。収穫後、「つえエーピー」で加工されます。
「大分みらい水産」では、大分の特産品であるかぼすを与えて育てるブランド魚「かぼすぶり」や「カボスヒラマサ」の養殖を行っています。
また、自分たちでものづくりを始めるようになったことで、生産者のネットワークも広がったといいます。
「それまでは生産を依頼する中で、距離を感じる場面もありました。現場の苦労を十分に理解しきれていなかった点が一因だと思います。自らものづくりに携わるようになってからは、同じ立場・同じ感覚で言葉を交わせるようになりました。さらに、生産部会に“生産者として”参加することで、生産者・生産事業体との絆や連携がより確かなものになったと感じています」。
つくり手の視点を持った商社だからこそ、調達・加工・品質・物流を横断し、現実解を提示できる。一次産業への参入は、提案力の厚みにもつながっています。
大分・九州の産品、そしてサン・ダイコーのオリジナル商品を全国へ
全国にエリアを拡大する中で九州ならではの食文化を関東・東北エリアに広めることにも大きな可能性を見い出しています。
「私自身、3年前まで東京にいましたが、関東や東北では、今の時代でも九州の情報が十分に届いていません。食文化にも違いがあるからこそ、九州の特色ある食材や加工品を“強み”として、全国の市場を開拓していく余地があると感じています」。
その可能性を示す動きは、すでに市場の中にも見られています。代表的な例が柚子こしょうです。大分の大手企業が何十年も前から関東市場に挑み続けてきた結果、近年では「柚子こしょう味」の食品も増え、一定の認知が広まっています。柚子こしょうに続く“次の九州の味”をどのように届けていくのか。地域の素材を、地域の価値として磨き上げ、全国の市場につなぐ。その回路づくりも、サン・ダイコーが担う役割の一つです。
日田市の「つえエーピー」で製造された「ゆずこしょう」と「ひた山椒」。
さらに現在、オリジナル商品の開発にも注力しています。2025年11月には「地方銀行フードセレクション2025」にサン・ダイコーとして初めてオリジナル商品を出展しました。
「これまで培ってきた経験やノウハウを糧に私たちだからできる価値の創造と流通に挑戦したいと思っています。特に一次産業に参入するようになって、生産者の苦労や、日本の農業の将来、持続可能性を深く考えるようになりました。そういった視点を反映させた商品開発ができればと考えています」
大分の企業や生産者が手がけるものづくりに学びながら、これまで廃棄せざるを得なかった規格外農産物に目を向けるなど、SDGsや持続可能な農業生産に寄与できるような新たな価値の創造に取り組んでいます。
今年度からサン・ダイコーは、パーパスドリブン経営へと舵を切りました。
企業が「何のために存在するのか」というパーパスを起点に、日々の意思決定や行動を行っていく、いわゆる理念経営です。
その根幹にあるのがフォレストグループの基本理念「人々の健康に関わる<不>の打開」。
サン・ダイコーにおいては、「健康、食、そして日本の農業の未来」、それぞれに存在する「不」と真摯に向き合い、それを日々の仕事の中での意思決定にまで落とし込んでいます。
最終的に目指すのは、健全な社会の実現への貢献です。そのために、その想いをより深く社内に浸透させながらこれからも走り続けます。
株式会社サン・ダイコー
PROFILE
- 設立年月
- 昭和49年3月(創業は昭和47年4月)
- 代表取締役
- 衞藤 幸一
- 事業内容
- 畜産事業・コンパニオンアニマル事業・水産事業・フード事業・ライフサイエンス事業・海外事業
CONTACT
- 住所
- 【本社】福岡県福岡市博多区豊一丁目9番15号
【大分支店】大分県大分市西大道二丁目3番28号 - TEL
- 【本社】092-474-3339
【大分支店】097-544-8001 - FAX
- 【本社】092-414-8918
【大分支店】097-543-1186 - HP
- https://www.sundaico.co.jp

