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ご当地ソフトの立役者が生む 新しいおおいた名物有限会社フードスタッフ [ 大分県由布市 ]

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  • その他食品関連事業

地域の農産品を使ったアイスクリームをはじめ、菓子や調味料などを手がけながら、食を通じて地域活性化を実現。また、PB、OEM、オリジナルアイスクリームや調味料の開発・製造と、食を扱う企業や生産者の心強いサポーターとして、多彩なニーズに対応しています。近年は輸出にも注力し、商品開発に挑んでいます。

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「その地域だから作れるもの」にこだわる姿勢を貫く

旅の楽しみといえば、ご当地ソフト。観光地や道の駅などで今や当たり前に楽しんでいますが、その土台をつくったのはフードスタッフの溝邉社長です。きっかけは、大手百貨店からの「周年記念の企画として、大分県産の素材を使って70種類のアイスクリームを作ってほしい」という依頼でした。納期までわずか3ヵ月。無謀にも思えますが、持ち前のチャレンジ精神に火がつきました。来る日も来る日も試作を重ね、見事70種類を完成させた溝邉社長。「中には失敗もたくさんありましたよ」と笑いながら振り返ります。そのときに気付いたのが、大分県にはおいしい農作物が豊富にあるということ。ここから“ご当地ソフト”が誕生し、現在に至ります。ノウハウを生かして製造している自社開発のアイスクリームは現在160種類以上。開発、製造、販売まで、自社一貫体制で対応できるのが強みです。

地元素材を使った商品づくりは、『極旨家ゆふいん』の屋号で展開しているスパイス調味料にも。大分県産のかぼす、柚子、大葉などを使用した商品は、道の駅や大手百貨店などで販売している他、ネットでも全国へ拡大しています。「大分県だから作れるものを、地域性の高い商品を」という思いを大切に、日々研究を重ね続けています。

大分県産のかぼすを使用したオリジナルアイスクリーム

大分県産の露地栽培かぼす(グリーンかぼす)の皮や果汁を贅沢に使っています

おおいたの味を全国へ届ける新商品『ベリーツチョコサンド』が誕生

大分県を代表する農産品のひとつ、ブランドいちご『ベリーツ』。同社ではいち早く加工品の開発に取り組んでいて、アイスクリームにはじまり、しっとり甘酸っぱい『おおいたベリーツスティックケーキ』でファンを拡大。そして新たに、1年ほどの歳月をかけて誕生したのが、『ベリーツチョコサンド』です。

これまでは、アイスクリームやスティックケーキの材料として、自社加工のベリーツペーストを使っていましたが、『ベリーツチョコサンド』には、同社初となるベリーツのパウダーを採用食品香料事業を手がける佐伯市米水津の『小川香料』の協力のもと、果実そのものの香りをしっかり感じられるパウダーの開発に成功しました。ベリーツパウダーを生地に練りこんだ薄焼きクッキーに、いちごのチョコとホワイトチョコをサンドして、やさしいイチゴミルク味に。サクッと軽い食感が特徴で、ベリーツの香りや風味をしっかり感じられるお菓子です。

「思わず手に取りたくなる商品にしたい」との思いを込めて、パッケージにもこだわりました。かわいらしいヒゲを生やしたいちごの妖精のようなキャラクターがさりげなく描かれたパッケージは、ピンクのカラーも目を引きます。贈答用にも、自分へのお土産にも、どちらのニーズにも対応できるデザイン。「より多くの人に支持される商品に成長させたい」という期待が込められています。

食品香料事業を手がける佐伯市米水津の『小川香料』の協力のもと、果実そのものの香りをしっかり感じられるパウダーの開発に成功

ベリーツの豊かな風味と、サクっと軽い食感が特徴。かわいいおひげの妖精?おじさんが目印。

海外輸出を意識した商品開発で、大分の魅力を世界へ発信

全国、世界から観光客が訪れる湯布院の企業として、世界への意識を高く持っています。これまでの主力商品は、観光客がお土産に買って帰るものが大半でしたが、「今後は輸出を狙った商品開発に力を入れていきたい」と意気込む溝邉社長。今回誕生した『ベリーツクッキー』は、輸出商品のひとつとして期待されています。

輸出のハードルは賞味期限です。輸出食品には最低でも90日の賞味期限が必要とされるため、作れるものには限界がありましたが、『ベリーツクッキー』は賞味期限180日を実現。お菓子を通じて、大分県産品を世界へとアピールできる商品ができあがりました。

原点にあるのは、生産者へのリスペクト。「加工品を通じて、大分県のおいしいものをより多くの人へ届けたい」という思いは、大分の魅力発信企業としての大きな使命感に。商品開発の原動力にもなっているのです。

ベリーツチョコサンド(左)と、おおいたベリーツスティックケーキ(右)。

消費者ニーズにマッチする、主婦目線の商品開発。

アイスクリーム開発20年、スパイス開発13年の溝邉社長が大切にしているのは、主婦ならではの発想。安心・安全な素材、使いやすさなど、ひとつひとつの商品に工夫が感じられます。「容量が多いと使いきれないこともあります。小分けにすることでフードロスを削減すると同時に、いろんな商品を手に取ってもらえるきっかけにもなります」(溝邉社長)。その言葉どおり、柚子こしょうや柚子の一滴などの調味料『極旨シリーズ』は、かわいいサイズの小瓶に。お試しに買ってみるのにもちょうどいい容量で、お土産として持ち帰る場合には重さが気にならずかさばらないことから、観光客にも喜ばれています。

常に主婦目線で商品開発に取り組む溝邉社長の探究心は、尽きることがありません。

自然災害、感染症…どんな時代にも対応できる商品で企業力を強化

自社商品のターゲットは、主に観光客。そのため、コロナ禍では大きな影響を受けました。「改めて、観光業はこういうときに弱いなぁ、と痛感しました」(溝邉社長)

さまざまな外的要因に強い企業へ成長するために、近年はギフト商戦に力を入れています。中でも、タルトアイス『ゆふいんここる』は、自社サイトや百貨店のギフト商品としても人気を集めています。大切にしているのは、必ず大分県産の素材を使うこと。湯布院の牛乳を使ったアイスクリームに、県産のいちご(ベリーツ)、ブルーベリー、キウイをトッピングしたタルトアイスです。また、果物のアイスとソースをミルクアイスと3層に重ねた『アイスパフェ』の販売もスタート。全国から注文が増えはじめています。

「乳製品を使ったものは、日持ちがしないためアイテムが少ないんです。でも私たちはアイスクリームの専門家。技術を集約して、アイスクリームの商品をもっと増やしていきたい。リスクはあるけど、やっぱりおもしろいんです!」と笑顔の溝邉社長。新商品の構想もすでに進んでいるといい、ワクワクする商品のバリエーションはさらに増えそうです。

ワクワクする商品のバリエーションはさらに増えそうです

いろどり鮮やかで見た目も華やかなタルトやパフェは、果物のおいしさをぎゅっと凝縮。

有限会社フードスタッフ

PROFILE

設立年月
1990年9月
代表取締役
溝邉 利江
事業内容
オリジナルソフトクリーム原料及び機械の販売、オリジナル冷菓(アイスクリーム)オリジナル菓子製造販売、オリジナルチーズ類の販売、オリジナルハム、ソーセージ、ベーコンなどの食肉加工の販売、駄菓子製造販売、オリジナル調味料製造販売

CONTACT

住所
大分県由布市湯布院町川北字深山1757番地の7
TEL
0977-28-2121
FAX
0977-28-2122
HP
https://foodstuff.co.jp/

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