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株式会社由布院散歩道-僕と、ポポーと。 株式会社由布院散歩道-僕と、ポポーと。

手作りジャムを通して生産者の想いを伝える株式会社由布院散歩道 [ 大分県別府市 ]

  • カテゴリ
  • 清涼飲料

自家栽培や契約する農家から届く季節の果物でジャムを製造。『食工房 風曜日』として自社ブランド製品をはじめ、メーカーやレストラン、小売店など多彩な企業のPB・OEM品の製造も多数手掛けています。珍しいフルーツや旬のもの、果肉たっぷりの贅沢な味を楽しめるジャムは、高い評価を得ています。

代表取締役 村田武さん

代表取締役 村田武さん

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生産者の想いを受け継ぐ完全手作りのジャム

「ものづくりはすごく尊いこと。生産者や作り手の人たちが夢を見られる未来でなくてはいけないと思うんです」そう語る村田武さんが代表を務める『由布院散歩道』では、『食工房 風曜日』として自家栽培や契約する農家から届く季節の果物を用い、全行程手作りにこだわったジャムを製造しています。

モットーは“旬のものを、旬なときに”。春はいちご・キウイ、夏はブルーベリー・もも・梅、秋はかぼす・梨、冬はいちご・りんご・みかんといった具合に、季節の移り変わりとともに1年を通して製造されるジャムは年間40種類ほど。香り、味、食感すべてにおいて素材の良さを存分に堪能させてくれる逸品です。

ジャムに使われるのは、代表自身が考え方や想いに共感・信頼できる作り手から仕入れた素材のみ。「加工はいわば果物の息の根をストップさせてしまうこと。違うカタチに生まれ変わらせてあげないといけない。生産者が大切に育てた素材のおいしさを維持したカタチで表現できるのはジャムなのかなと思います」(村田代表)。

本来の味を引き立たせるため、徹底するのは厳選した素材と手作業。北海道産のてんさい糖のみを使用し、保存料・着色料は一切使いません。素材のカット、果汁絞りや煮詰め、瓶詰めに至るまで、専用工場で徹底した管理のもと少数ずつ生産しています。

「うちは10年以上のベテランスタッフばかり。ジャムづくりはそのときそのときが真剣勝負。素材も作り手によって違うし、届いた状態によっても違う。だからこそ、スタッフの意識の持ち方が大切。生産者の想いやストーリーを感じながら取り組むと、ただの作業じゃなくて、それは誇りある仕事になるんですよ」。代表の想いはしっかりとスタッフへも届いています。そうして生産者の想いを受け継いだ、こだわりのジャムが完成するのです。

全行程手作りにこだわったジャム

全行程手作りにこだわったジャム

本来の味を引き立たせるため、徹底するのは厳選した素材と手作業

本来の味を引き立たせるため、徹底するのは厳選した素材と手作業

素材のカット、果汁絞りや煮詰め、瓶詰めに至るまで、専用工場で徹底した管理のもと少数ずつ生産

素材のカット、果汁絞りや煮詰め、瓶詰めに至るまで、専用工場で徹底した管理のもと少数ずつ生産

『風曜日』のはじまり~幻のフルーツ“ポポー”との出会い

そんな『風曜日』のはじまりは1995年。代表のお母様が自宅の一室を喫茶店として「茶房風曜日」をオープンした頃に遡ります。父、勝さんは食品加工学の専門家として別府大学で教鞭を取っており、自家菜園で野菜を育てたり、ジャムを作っていたそうです。そんなご両親のもとで育った代表がジャム工房『風曜日』を立ち上げたのは1999年。 “食”が身近にあった村田代表が工房を担うようになったのは、自然の流れかもしれません。

「ジャムというジャンルは難しいんですよ。全国各地で作られているけど、やっぱりジャムで勝負したい」。そう願うきっかけとなったのは、幻のフルーツ“ポポー”の存在です。ポポーは、緑色をした果物で、果肉は鮮やかな黄色をしています。

バナナ、マンゴー、梨、パッションフルーツなどが交わった芳醇で濃厚な味わいとトロピカルな香りが特徴。“天然のカスタード”“幻のフルーツ”とも称されるポポー。実は栄養価が高く、病気や害虫にも強く、手がかからないため、戦前国策として推奨された果物。昔は多くの家庭の庭で見かけることがあったといいます。

しかしポポーは食べごろがわかりにくく、収穫してもすぐに皮が黒く変色してしまいます。日持ちしにくく、流通にのせにくい難点があったため、全国どこでも手に入っていたポポーは、やがて姿を消していきます。昔の日本を知る年配の方は「なつかしい」「子供の頃食べた」と笑顔になるそうです。

代表がポポーを知ったのは、工房を始めたばかりの頃。県内各地の農家を巡り、勝さんと生産者を探していたとき、偶然、果樹園でこれまで見たことのない果物、ポポーに出会います。そのポポーを手掛けていたのは研究熱心な生産者の川田さん。川田さんが別府の地熱を利用して育てた無農薬のポポーを加工してみると、マンゴーのような美しい色合いをした、カスタードクリームのような、これまでにないジャムができあがりました。

しかし生産者の高齢化という壁が訪れます。「川田さんが大切にしていたポポーを絶やしたくない」と、2004年由布院のはずれに自社農園を持ち、ポポーの栽培を始めました。

現在、ポポーの木は1000本を超え、日本でも有数の生産農園として成長。主に父、勝さんが農園を管理しており、ポポーのほか、ジャムの原料としていちじくの栽培にも取り組んでいます。自社農園で栽培したポポーを使ったジャムは、メディアでも取り上げられ、希少な果物を使ったジャムとして人気を博します。

「ジャムで勝負したい」と願うきっかけとなったのは、幻のフルーツ“ポポー”の存在

「ジャムで勝負したい」と願うきっかけとなったのは、幻のフルーツ“ポポー”の存在

幻のフルーツと言われる希少な果物“ポポー”

マンゴーのような美しい色合いをした、カスタードクリームのような、これまでにないジャムができあがりました

美しい色合いをした、カスタードクリームのようなポポージャム

レストラン、菓子製造業、販売店など多彩な企業の製造を手掛ける

「素材には作り手の想いやいろんな背景がある。その想いを香り、味、食感にのせてカタチにしていきたい」と語る代表。

『風曜日』の珍しいフルーツや旬のもの、果肉たっぷりの贅沢な味を楽しめるジャムは、高い評価を得ており、ホテルやレストラン、菓子製造企業、アパレルブランドや飲食店を展開する大手企業など、多種多様な企業からPB・OEM品の製造依頼が絶えません。
全国展開する大手輸入食品会社からの依頼で製造した香川県産の「小原紅早生(おばらべにわせ)みかん」を使った希少なミカンのマーマレードは、輸入食品会社のお客様ランキング1位に輝きました。

メインはジャムですが、果物のコンポートやジュースも要望があれば、対応できます。「失敗も成功もしながら、お客様の支持を得て成長しなければいけない。いろんな方法がありますが、スタッフを大切にしながら、僕自身の目の届く範囲で生産を増やしたい」。未来を見据えて想いをつなぐ取り組みは、これからも広がっていきます。

素材には作り手の想いやいろんな背景がある。その想いを香り、味、食感にのせてカタチにしていきたい

素材には作り手の想いやいろんな背景がある。その想いを香り、味、食感にのせてカタチにしていきたい

果物を使ったジュースも販売

果物のコンポートはソーダや水で割るとジュースとしても楽しめます

有限会社 由布院散歩道(食工房 風曜日)

株式会社由布院散歩道

PROFILE

設立年月
1996年4月
代表取締役
村田 武
事業内容
調味料製造業

CONTACT

住所
大分県由布市湯布院町川北948-11
TEL
0977-85-4859
FAX
0977-28-8778
HP
http://www.kazeyoubi.jp/

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