健康への想いが宿る
ヤクルトの“青汁”ヤクルトヘルスフーズ株式会社 [ 大分県豊後高田市 ]
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ヤクルトのグループ会社である「ヤクルトヘルスフーズ」は、2009年に株式会社ヤクルト本社の完全子会社となり、同年、本社機能を大分県豊後高田市(大分真玉工場内)へ移転。 現在は、健康食品メーカーとして“自立可能な健康寿命の延伸への寄与”を掲げ、青汁・サプリメントなどの開発・製造・販売を行っている。 主力商品である青汁は、契約農家と連携した原料づくりから最終製品化まで一貫して手がけ、品質と飲みやすさを追求。時代に合わせて“青汁+α”の付加価値を持つ商品開発にも力を入れている。
代表取締役社長 林 立幸さん
ヤクルトのグループ会社として体の中から「健康」をサポート
豊後高田市に本社・工場を構える「ヤクルトヘルスフーズ」は、乳酸菌飲料世界売り上げNo.1を誇るヤクルトのグループ会社です。ヤクルトの創始者・代田稔博士の考え方である「予防医学」「健腸長寿」「誰もが手に入れられる価格」という“代田イズム”を原点に、青汁やサプリメントなど健康をサポートする商品の開発・製造・販売を行っています。
今回、取材を受けてくださった社長の林さんは、もともとヤクルト本社の開発部に所属し、一大ブームを巻き起こした「Yakult 1000」の開発を手がけた人物。
予防医学や健康に関して造詣が深く、その視点から自社の青汁づくりや地域への思いについて語っていただきました。
「安全・安心な商品づくりはもちろん、毎日継続できるよう、飲みやすさにもこだわっています」と青汁について熱く語る林さん。
契約農家とともにつくる、こだわりの青汁
主力商品である青汁は、契約農家と連携した原料づくりから、製造、品質管理、最終製品化までを自社で一貫して手がけています。
「豊後高田を選んだのは、青汁の原料である大麦若葉とケールの栽培に最適な気候条件が揃っていたからです。収穫してすぐの新鮮な状態で加工できるよう、畑は工場から1時間以内の場所にあります。人の口に入るものですから、中途半端なことはできません。」
林さんの言葉通り、安全面や品質、健康へのこだわりは原材料の選定という出発点から大切にされています。
大麦若葉やケールは、地域の契約農家さんが土づくりから取り組んだ畑で、農薬・化学肥料を一切使わず、丹精込めて育てています。
もちろん、ヤクルトヘルスフーズも「委託して終わり」ではありません。定期的に畑に足を運び栽培状況を確認したり、農家さんを対象とした説明会や意見交換会を開催したり……。密にコミュニケーションを取りながら、農家さんと“ともに”高品質で安定した原料づくりを行っています。
11月〜4月頃は大麦若葉、6月〜7月頃(冬の場合もあり)はケールの収穫を行います。農薬・化学肥料不使用のため、蝶が好む香りを出すケールは青虫がつきやすく、手作業の虫取りが欠かせません。
継続して飲んでほしいから味も追究
製造工程に隠された“飲みやすさ”の理由
健康をサポートするメーカーだからこそ、安全面に関しては一切妥協しません。製造工場は品質マネジメントシステム認証(ISO9001)、食品安全マネジメントシステム認証(FSSC22000)、環境マネジメントシステム認証(ISO14001)という3つの国際規格、さらに、健康食品GMP適合認定(日本健康・栄養食品協会:原材料GMP、製品GMP)を取得しています。
青汁の製造工程の大部分は機械化されていますが、最終的には人の目でのチェックが欠かせません。
工場を案内してくださった生産部の川島さん。青汁やその製造工程について分かりやすく丁寧に説明してくださいました。なお、工場見学も受け付けており、1人〜OK(要事前予約)。地元の小学生や中学生、老人会、愛飲者など幅広い方が訪れています。
そんな安全・安心な工場でつくられる青汁は、製造工程に“飲みやすさ”の理由が隠されています。
収穫された新鮮な大麦若葉やケールはその日のうちに工場へ。その後、さまざまな工程を経て商品になるのですが、特筆すべきが、搾汁液を粉末化する「スプレードライヤー」です。
「青汁の製造方法には、葉を裁断して乾燥させ粉末化する方法と、葉を搾り得られた搾汁液の水分を“スプレードライヤー”という特殊な技術で瞬時に蒸発させて粉末化する方法があります。私たちが採用しているのは後者。この方法だと元が搾汁液ですから、水分を加えるだけで元の液体に戻るんです。粉っぽさが一切なく、きめ細やかで喉越しの良い青汁になります」そう話すのは生産部長の安藤さん。実はほとんどのメーカーが葉を乾燥させ粉末化する方法を採用しているため、同社の青汁を飲むとその喉越しの良さに驚く人が多いといいます。
他にも、ビタミンやミネラルなどの栄養素が保たれるように原料をできるだけ熱にさらさないようにしたり、造粒技術で水溶けをよくしたり…。飲みやすさはもちろん、栄養価と消費者の扱いやすさの面からも品質を磨いています。
ヤクルトヘルスフーズの青汁は抹茶のようなきめ細やかさ。搾汁後の搾りかすは堆肥として再利用するなど、人にも環境にもやさしい青汁です。
水に溶けやすくするために製造工程で「造粒」を実施。造粒とは、小さな粉末同士をくっつけて空洞のある“溶けやすい”粒を作る技術です。左のビーカーは造粒前、右は造粒後(商品)。造粒後はダマにならず、あっという間に水に溶けていきます。水以外の液体(牛乳やジュース)でも溶けやすさは変わりません。
また、製造工程では、安全面や衛生管理をはじめとした多角的な管理体制を構築。
自然の中で栽培した大麦若葉やケールは収穫時期によって味・色・栄養価が変化するため、時期ごとに管理している粉末をブレンドして味わいの均一化を図るなど、全国どこで購入しても安定した品質の「ヤクルトの青汁」を楽しめるよう工夫されています。
ちなみに、最終的な味のチェックをするのは“人”。厳しい味覚試験(合格率は1割!)に合格した味覚のスペシャリストが中間品や完成品が規格通りにできているかを実際に飲んで確かめているそうです。
「健康」をキーワードに、時代が求める商品を開発
青汁の原料になる大麦若葉やケールは、大きな可能性を秘めています。
そのため、大学との共同研究も積極的に行っており、大麦若葉やケールの機能性を探求しています。
こうした研究成果をもとに、同社では時代のニーズに合わせて青汁に“新たな価値”を付加する商品の開発も進めてきました。その代表例が「私の青汁 プレバイオティクス」と、機能性表示食品の「ハイパーケール」です。
◯私の青汁 プレバイオティクス
乳酸菌やビフィズス菌などの腸内細菌を“育て”、“増やす”という考えに基づいた青汁。ガラクトオリゴ糖と水溶性食物繊維がビフィズス菌の栄養源となって増殖を促します。
◯ハイパーケール
新品種のケール・ハイパールを使い、信州大学とヤクルトヘルスフーズの共同研究により誕生した商品。機能性関与成分グルコラファニンが肌の潤いを保ち、乾燥を和らげてくれます。
ヤクルトが大切にしてきた“健康”という軸はそのままに、超高齢社会や美容へのニーズなど、時代の変化に応える付加価値を追究し続けています。
人気の「私の青汁」、(中央)「私の青汁 プレバイオティクス」、(右)信州大学と共同開発した「ハイパーケール」。
青汁商品はご紹介したプレバイオティクスやハイパーケール以外にも、定番人気の「私の青汁」シリーズや、初心者も飲みやすい「朝の青汁」シリーズ(果汁、豆乳入)など種類豊富に揃っています。
実際に取材時、同社の青汁を試飲させていただいたのですが、驚くほど粉っぽさがなく、なめらかな口当たり。青汁特有の青々しさもほぼ感じられず、「毎日でも飲みたい」美味しさでした。
あくまで個人の感想ですが、大麦若葉はほんのりとした甘みがあり、まるで抹茶のよう。ケールは飲みやすさの中にもキリッとした青菜の風味があり、本格的な味わいが楽しめます。
栄養価の高さに加え、さっと水に溶け、飲みやすい。これなら忙しい朝にも簡単に取り入れることができそうです。
健康のために日常に取り入れたい商品だからこそ、「気軽に続けられる」は何より重要なポイントなのかもしれません。
種類豊富なヤクルトヘルスフーズの青汁。サプリメントに関しては商品設計を自社で行い、製造は外部パートナーと連携して行っています。
青汁の魅力をもっと広げていくために
〜発信・PR・外部との連携〜
青汁に関しては、いまだに「飲みにくい」「美味しくない」というイメージを持っている人も少なくありません。中には、実際に試す前から敬遠してしまう人もいます。
ヤクルトヘルスフーズでは飲みやすさ・美味しさを追求していますが、その良さは、実際に手に取ってもらってこそ伝わるものです。
「今は昔のように単純にコマーシャルを打てば売れる時代ではありません。弊社はヤクルトのグループ会社として、幅広いチャネルを持っていることが強みです。小売店とのつながりはもちろん、ECサイト、ヤクルトレディなども活用して、青汁を発信・PRしていきたいと思っています」と林さん。部長の安藤さんとともに常に次の一手を考えています。
(左)代表取締役社長の林さん、(右)取締役部長の安藤さん。
PR方法の一環として運用しているのがInstagram(公式アカウント:@yakult_hf)。青汁を使ったレシピや商品情報を掲載しており、お料理好き、健康志向の方を中心に徐々にフォロワーが増えています。
特にレシピは、写真にあるようなおかず系からスイーツ系、パンまでバラエティ豊か。分量や工程もしっかり掲載されているので、お子さまのおやつや夕飯の一品にと、かなり活用できます。
これからさらに充実させていくということなので、「ヤクルトの青汁」のファン拡大、「ヤクルトヘルスフーズ」の認知度アップを後押しする重要なツールになっていくに違いありません。
青汁を使ったレシピ(左)ひじきの緑和え、(右)月見だんご。緑が鮮やかなので、写真映えもバッチリ。
青汁を使ったレシピ(左)青汁ババロア、(右)青汁食パン。ヤクルトヘルスフーズの青汁はクセがないのでどんな食材とも相性抜群です。
ヤクルトヘルスフーズの存在をより広く認知してもらうために、地域との連携や協業にも目を向けています。
「市や地域の企業、店舗と協業して何かできないかと考えています。例えば、青汁をアイスにトッピングしたり、ふりかけにしたり…。栄養価をプラスできるので、地域の商品に新しい価値を添えられると思います。また、工場の設備を他社の商品づくりに生かせないかという視点でも検討しています。スプレードライ(粉末化)やスティック個包装など特殊な設備もありますから、まずは気軽に相談してもらえたら」と安藤さん。
自然豊かな豊後高田市・真玉に拠点を構え、地域の人たちと手を取り合いながら歩みを進めてきたヤクルトヘルスフーズ。
青汁を「続けられる健康習慣」として広げ、豊後高田から新しい価値を生み出していく。その挑戦は、今日の一杯を、明日の暮らしにつなぐ取り組みでもあります。
ヤクルトヘルスフーズ株式会社
ヤクルトヘルスフーズ株式会社
PROFILE
- 設立年月
- 2009年4月
- 代表取締役
- 林 立幸
- 事業内容
- 健康・機能性食品・飲料の製造、販売
CONTACT
- 住所
- 豊後高田市西真玉3499-5
- TEL
- 0978-53-5311
- FAX
- 0978-53-5210
- HP
- https://www.yakult-hf.co.jp

