水処理技術で地域企業を支え 環境保全に貢献する松尾機器産業株式会社 ［ 大分県大分市 ］

優れた水処理技術で、地元大分県に貢献したい。

創業者の松尾隆さんは東京で会社勤めをしていましたが、｢地元に戻り、地域に貢献する仕事をしたい｣と大分へ帰郷。水処理の専門知識を持つ仲間がいたことから、水処理事業を主軸として起業し、創業当初は工事機械の販売なども手がけていました。そのうち、顧客からのニーズの高まりによって、水処理に特化した会社として成長。現在は用水処理事業、排水処理事業、設備メンテナンス、水処理薬品の開発と、多彩な事業を展開しながら、『水』に関する業務の負担軽減をサポートしています。また総合化学メーカー、食品加工メーカー、精密機械メーカー、酒造メーカー、病院、官公庁など、大分県内をメインに全国へと受注先を拡大し続けています。

｢水処理事業を通じて地域社会に貢献したい｣という創業者の思いを受け継ぎ、2024年1月、2代目社長に就任した川野誠治さんも、｢40年の歴史の中で、メーカーや業者のみなさんとのお付き合いの中で得た知識と経験が、私たちの独自技術として発展していきました｣と、創業からこれまでに積み重ねてきた歴史が強みだと胸を張ります。

お客様の要望に応えながら進化。豊富な実績と柔軟な対応力が信頼に。

同社の特長のひとつが、水処理に関することをワンストップで請け負えることです。中小企業から大手企業まで多くの実績があるからこそ、それぞれのお悩みに合わせた最適な提案ができます。水処理施設の設計、施工、メンテナンスはもちろん、迅速なアフターサービスが喜ばれているといいます。｢ご相談の発端は、“困った”“どうしよう”というお悩みからです。お困りごとを解決するために、それぞれに最適なご提案を心がけています｣(川野社長)と、寄り添う姿勢を大切にしています。

例えば、現行の水処理施設の処理能力を上げたいと思っても増設する敷地がない場合、既存施設の一部を活用しながら、独自技術の特殊フィルターを使った膜分離装置によって処理能力を上げることが可能。単に新たな設備を設置するのではなく、顧客が求めていることをていねいにヒアリングしたうえで、最適な提案を実践しています。｢おかげさまでクチコミやご紹介で当社を選んでいただけることも増えました｣(川野社長)と、これまでの実績が大きな信頼へとつながっているようです。

顧客ニーズに対応できる専門技術者を育成するための事業展開。

同社では、2つの支店(東京・大阪)によって関東、関西地域の仕事を請け負っているほか、水処理薬品を製造・販売する『環境工研株式会社』、水処理装置エンジニアリング『スイエンス株式会社』、制御盤の制作・電気計装工事を手がける『環境パネル工業株式会社』を、同社を含めた『環境ゲートウェイグループ』として事業展開しています。これによって、ワンストップトータルソリューションの実現にとどまらず、高い知識と技術を持つ人材の育成にも成功しています。事業所ごとに特化した業務を追求し、ご相談内容に合わせてワンチームで解決できるのが強みだといえます。

人材の力で独自製品を開発し、｢高品質で安価｣を実現。

トータルサポートを徹底するために、専門家による水質分析を無料で実施。これにより、新設時や改修時に最適な提案を可能にします。自社に優れた人材と実績があるからこそ、｢小さな企業ですが、どこにも負けない高品質で安価な製品や設備をご提供できます｣と川野社長。顧客の困りごとから生まれた独自製品も多数開発されていて、どんな要望にも応えたいという思いが製品としてカタチになっています。

また、水処理に関することを受け付ける『ソリューションセンター』を開設。｢誰に相談すればいいんだろう｣という小さな疑問も気軽に相談できる総合窓口に寄せられた依頼に、グループ会社の技術を集約して対応。さまざまな相談に応える技術があるからこそ、顧客の思いに寄り添った提案ができるのです。

本業に専念できる環境整備で効率化へ。企業発展のサポーターでありたい。

SDGsという言葉が言われはじめて久しい昨今、環境に対する意識を高めている企業も増えているといいます。｢以前は排水(捨てるもの)にお金をかけるのは…とマイナスイメージを持たれることも少なくありませんでしたが、環境保全の観点からも、企業や事業所の課題としてご相談いただくことが増えています｣と川野社長。環境に対する意識の高さは、今や企業の成長には欠かせない課題のひとつだと考えられています。

しかし企業によっては、水質処理をはじめとする環境整備が本業以外の業務として負担となる場合も。｢そんなみなさんにこそ、ぜひ私たちを頼ってほしいです｣(川野社長)と、本業に注力できる環境を整備することで、生産性向上や事業拡大などに貢献します。

｢大分に拠点を置く企業ですから、大分県の環境をより良くするために協力させていただきたいです｣と川野社長は、大分の企業や事業者とのつながりを通じた地域貢献への思いを強く持っています。経営を支える大黒柱としてサポートし続ける姿勢は、創業当時から変わらない考えです。