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有限会社南酒造

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有限会社南酒造 -喜びを納める焼酎姉妹 有限会社南酒造 -喜びを納める焼酎姉妹

姉妹で守る家族の蔵、じいちゃんの味有限会社南酒造 [ 大分県国東市 ]

  • カテゴリ
  • 茶•コーヒー•酒類飲料製造

無濾過の「とっぱい」と、寒い時期の厳選したもろみだけを使い濾過を最小限に抑えた「喜納屋」、そして魚料理にもよく合う「関の舌」。3つの麦焼酎で勝負するのは、幼い頃から蔵で遊び育った生粋の酒蔵っ子である姉妹。「お客さんを大事にして、おいしい焼酎を造り続けたい」と大量生産せず、手間と愛情をかけた手造りの焼酎を、焼酎好きの元へ届けています。

(左)代表取締役社長 南瑠美さん、(右)専務取締役 南さやかさん

(左)代表取締役社長 南瑠美さん、(右)専務取締役 南さやかさん

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大切な焼酎を姉妹で守る

明治元年、日本酒造りからその歴史が始まった『南酒造』。戦後はいち早く米焼酎造りに着手し、30年前、5代目の南勝之さんが麦焼酎造りを始めました。焼酎は1年を通じて作られることが多いのですが、『南酒造』では、「寒が締まると味も締まる」という勝之さんの考えから、寒い季節しか蔵を稼動させません。

「時間はかかってもひとつひとつの作業を丁寧に行い、妥協のない商品を造ることがすべての答え」。そんな信念を引き継いだのが、この蔵を遊び場に育った姉妹。次女の瑠美さんが杜氏として焼酎を造り、長女のさやかさんが専務として営業で県内だけでなく全国を飛び回りながら、『南酒造』の味を守っています。

明治元年、日本酒造りからその歴史が始まった『南酒造』

明治元年、日本酒造りからその歴史が始まった『南酒造』

まさか私が杜氏に?

焼酎造りはまだまだ男性の世界。当初、瑠美さんは福岡で就職、さやかさんは家業を事務方で支えており、さやかさんのご主人、暁さん(6代目)が2年ほど焼酎造りに携わっていました。しかし麹アレルギーなどが判明し継ぐことを断念。そこで白羽の矢が経ったのが瑠美さんでした。「まさか、私が帰ってきて焼酎を造るとは思ってなかったんです」と、瑠美さん。しかし、家族で繋いできた焼酎造りを守るためにも「ちょっと私が頑張るか、って」。焼酎造りへの第一歩を踏み出します。

父親がやることを「そのまま映した」という時代を経て、父親との喧嘩も繰り返しながら、数年後には杜氏と7代目の社長も引き継ぎます。しかし今でも、父親であり杜氏の先輩である勝之さんの存在は「近くに居てくれるだけでもかなり心強いですね」。

次女の瑠美さんが杜氏として焼酎を造り、長女のさやかさんが専務として営業で県内だけでなく全国を飛び回りながら、『南酒造』の味を守っている

次女の瑠美さんが杜氏として焼酎を造り、長女のさやかさんが専務として営業で県内だけでなく全国を飛び回りながら、『南酒造』の味を守っている

じいちゃんは焼酎造りのパイオニア

「うちは、おじいちゃんが焼酎作り方の大元(おおもと)で、研究していた人なんです」。明治元年から日本酒造りを続けていたものの、戦後、米で焼酎造りを始めたのは先先代のおじいさん。それまでは酒といえば日本酒だっただけに、地元の方からも「焼酎なんか臭えもん、誰が飲むか」と言われてしまいます。そこでおじいさんは「それなら、皆さんに納得いただける焼酎を造りたい」と、蒸留器から設計
「臭みの少ない、すっきりしたものを造りたいと、じいちゃんが研究してできたのが今のうちの焼酎なんですよ」と、瑠美さん。おじいさんが造る米焼酎は、クセがなくまろやかで、とてもおいしい焼酎だったそうです。

麹造りは、幼稚園の先生になったつもりで

30年前からは麦焼酎に切り替えたものの、『南酒造』の焼酎造りのパイオニアであるおじいちゃんの味を守っている姉妹。日本酒とほぼ同じ製造工程の焼酎造りが始まると、気を抜けない毎日が続きます。

幼い頃から蔵で作業を見ていた姉妹に、おじいさんが説明してくれた言葉を瑠美さんは今でもよく覚えています。「焼酎も麦も全部子どもだと思って、自分は園長先生になったと思うんだぞ。だから仲間外れの子がいないように、全体をまんべんなく混ぜてやらんと。一カ所だけ冷たくなっとったりしたら、子どもがグレてしまうからな」。それは、蒸した麦で麹を造る作業のこと。いい麹ができ上がらなければ、いい焼酎はできません。焼酎造りの最初の大切な麹造りを、おじいさんはそんな言葉で幼い孫に伝えていたのです。

『南酒造』の焼酎造りのパイオニアであるおじいちゃんの味を守っている姉妹

『南酒造』の焼酎造りのパイオニアであるおじいちゃんの味を守っている姉妹

世界に1台の、じいちゃんの蒸留機

そして重要な蒸留に使っているのが、おじいさんが自ら設計して作ったという世界でただ1つの蒸留機。「一般的には横型のものが多いですがうちのは縦型なので、蒸気が上がるのにも時間がかるんです」と、さやかさん。

『南酒造』では、通常の倍以上の時間をかけて蒸留します。しかもその温度は、杜氏である瑠美さんがパイプを手で触って確認しながら調整しているのだとか。だから、蒸留の作業が始まると24時間気が抜けません。「蒸留で取れる成分が変わってきますので、味にも大きく関わってきます」と、瑠美さん。「半年ぐらいはずっと気が張ってる状態ですね」。

しかし、おじいさんの蒸留機でなければ、『南酒造』の焼酎は完成しません。一般的には、蒸留の最初と最後は雑味や苦味があるため取り除くことが多いそうですが、「うちの蒸留機は変わってて、最初から取るんです。苦味や渋みの成分は、別のところから落ちてくるようになってるんですよ」と、瑠美さん。

おじいさんが自ら設計して作ったという世界でただ1つの蒸留機

おじいさんが自ら設計して作ったという世界でただ1つの蒸留機

おじいさんの蒸留機でなければ、『南酒造』の焼酎は完成しない

おじいさんの蒸留機でなければ、『南酒造』の焼酎は完成しない

姉妹が自信をもってすすめる、自慢の焼酎

そうやって大切に造り上げ、無濾過で仕上げているのが『とっぱい』。「地元の方にもよく飲んでいただいていますが、県外にもファンの方やリピーターさんが多いんですよ。個性的な麦焼酎なので、きっと県外にはない味だと思います」というさやかさんのお気に入りの飲み方は、ストレート。
冷やさず、常温。それが一番味がいいんです」。瑠美さんのおすすめは、ロックと炭酸割り。すっきりしていて食事にも良く合うので、合わせる料理によって飲み方を変えるのも楽しい焼酎です。

『関の舌』は、魚にもよく合う麦焼酎。関あじ・関さばで知られる佐賀関の漁師にも認められた味わいで、寿司屋や日本料理屋にも人気が高いそう。

そしてもう一つ、寒い時期のいいもろみだけを使い、濾過を最小限にした焼酎が『喜納屋』。『南酒造』の屋号から名前を取った、大切な焼酎です。
濾過をあまりしていない分、濃厚でコクがある。クセもあるんだけど、甘みも感じられるし、味もすっごくおいしい。『喜納屋』しか飲まない人もいらっしゃいますね」と、さやかさんの話を聞いているだけでも、飲みたくなってきますよね。おすすめの飲み方は、「ウイスキーみたいな感じで、食中じゃなくて食後にちょっと。かっこつけて飲んでもらいたい」と瑠美さんが言えば、「チョコとかナッツとかと合わせて、しっかり味わってもらいたい」と、さやかさん。幼い頃から父と一緒にスナック営業にも行っていたという二人だけに、勧め方も堂に入っています。

大切に造り上げ、無濾過で仕上げている「とっぱい」

大切に造り上げ、無濾過で仕上げている「とっぱい」

魚にもよく合う麦焼酎『関の舌』、無濾過で仕上げた個性的な麦焼酎『とっぱい』、寒い時期のいいもろみだけを使い、濾過を最小限にした焼酎『喜納屋』

魚にもよく合う麦焼酎『関の舌』、無濾過で仕上げた個性的な麦焼酎『とっぱい』、寒い時期のいいもろみだけを使い、濾過を最小限にした焼酎『喜納屋』

大好きな地元で、おいしい焼酎を造り続ける

姉妹が焼酎造りと同じように大切にしているのが、地元のこと。「私たちは結局、地元密着。元々、地元の方のために作ってる焼酎なんですよね」。

そんな二人が、昨年から始めたのが駄菓子屋さん。地域の商店が少なくなっていくなど、少しずつ寂しくなっていく地元に活気を、子どもたちが集まれる場所を作りたいと開きました。
お店になっているのは、以前は角打ちをしていたという、蔵の前にある古い日本家屋。戦後のお酒を造れなかった時代には芝居小屋として使っていたこともあり、昔から人が集う場所でした。

うちの屋号は、“喜びを納める”って書いて『喜納屋(きのや)』。だから、喜んでもらってそれを私たちの喜びにするのが基本かなって、駄菓子屋さんも始めたんです」と、瑠美さん。

姉妹が愛する地元・国東市安岐町で、愛情込めて手作りする焼酎がおいしくないはずがありません。一度味わえばきっと、その味わいの虜になってしまいますよ。

昨年から始めた駄菓子屋

昨年から始めた駄菓子屋

「うちの屋号は、“喜びを納める”って書いて『喜納屋(きのや)』。だから、喜んでもらってそれを私たちの喜びにするのが基本かなって、駄菓子屋さんも始めたんです」

「うちの屋号は、“喜びを納める”って書いて『喜納屋(きのや)』。だから、喜んでもらってそれを私たちの喜びにするのが基本かなって、駄菓子屋さんも始めたんです」

有限会社南酒造

有限会社南酒造

PROFILE

設立年月
1868年
代表取締役
南 瑠美
事業内容
酒類飲料

CONTACT

住所
大分県国東市安岐町下山口269−1
TEL
0978-67-0024
FAX
0978-67-2426
HP
https://toppai.co.jp/

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