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株式会社絆屋-りゅうきゅう、世界へ旅立つ。- FIRST CLASS RYU-KYU - 株式会社絆屋-りゅうきゅう、世界へ旅立つ。- FIRST CLASS RYU-KYU -

国際線機内食にも採用された自慢の「りゅうきゅう」を全国へ株式会社絆屋 [ 大分県杵築市 ]

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  • 水産食料品

大分の郷土料理「りゅうきゅう」のブランド化に取り組み、自慢のブリのりゅうきゅうは、JALの国際線ファーストクラスの機内食にも採用されました。大切にしているのは、お客さんが喜ぶ商品作り。消費者目線に立ち、さまざまなアイデアで新商品を作り出しています。

代表取締役社長 中野晃一さん

代表取締役社長 中野晃一さん

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郷土料理「りゅうきゅう」をブランド化し、全国へ

「りゅうきゅう」とは、刺身を醤油、みりん、ごま、ネギなどと一緒に漬け込んだ、大分県を代表する郷土料理。スーパーには“りゅうきゅう用”の刺身のパックも並んでいるほど、豊かな漁場に囲まれた大分県ならではの、身近な家庭の味です。そんな「りゅうきゅう」のブランド化に取り組んだのが、『絆屋』

「お店では、鯛やアジ、サバなどを刺身をしてちょっと形が悪い端々を集めて漬け込む、B級グルメ的な感じでした。小鉢の一品として出したり、丼として出したりっていうのがほとんどで、賄いみたいなイメージもあったと思います。それを、ブランドにしたいなって思って」と言うのは、中野晃一社長。
「社屋を杵築市に移して本格的に始動し始めた時に、『りゅうきゅうの絆屋だ』と言われるぐらいになりたい! という思いが、強くありました」。

刺身を醤油、みりん、ごま、ネギなどと一緒に漬け込んだ、大分県を代表する郷土料理「りゅうきゅう」

刺身を醤油、みりん、ごま、ネギなどと一緒に漬け込んだ、大分県を代表する郷土料理「りゅうきゅう」

JALの機内食になり、知名度もアップ

まず商品化したのは、鯛とブリ。大分空港の売店での取り扱いが始まり、味はもちろん、価格やパッケージも工夫し、魚の種類も増やしていきました。中でも力を入れたのが、大分県の養殖数が全国トップクラスを誇る、ブリ。県内のデパートとも協力して商品の改良も重ね、認知度をあげてきた養殖ブランドブリ「かぼすブリのりゅうきゅう」も商品化しました。

そんな時に声がかかったのが、JALの国際線ファーストクラスの機内食。「まずはおつまみとして、万人受けする鯛を採用してもらいました」。その後は、最も力を入れていた「ブリのりゅうきゅう」も採用され、機内食に選出されることも難しいなか更新を続け、1年間の継続採用に。さらにその半年後にも再度採用されました。

まさに看板商品となった「りゅうきゅう」は、大分空港のレストランでも使われ、大分の空の玄関口で県外のお客様を迎える際の、「大分の味」にも選ばれるほどに。商品としても、大分を代表するブランド魚である関アジ、関サバなど魚種を増やし、今では「りゅうきゅう」だけで10種類にまで増えています。さらに「豊後あじのりゅうきゅう」は、日本ギフト大賞2021を受賞しました。

県内のデパートとも協力して商品の改良も重ね、認知度をあげてきた養殖ブランドブリ「かぼすブリのりゅうきゅう」

県内のデパートとも協力して商品の改良も重ね、認知度をあげてきた養殖ブランドブリ「かぼすブリのりゅうきゅう」

関アジ、関サバなど魚種を増やし、「りゅうきゅう」だけで10種類

関アジ、関サバなど魚種を増やし、「りゅうきゅう」だけで10種類

改良を重ね、極めたタレの味

「『お客様が喜ぶだろうなぁ』と思うことは、どんどんチャレンジしてやりたいと思っています」と、中野社長。その思いから商品化したのが「りゅうきゅうたれ」です。それまでは自社で配合していましたが、味のバラつきやHACCPなどの衛生管理の関係もあり、現在は地元の醤油醸造メーカーに製造を依頼。大分県産の丸大豆醤油をベースに、椎茸やカツオで旨味も加えた自慢のタレは常温商品のため、冷凍や冷蔵品を手土産にするのが抵抗のある人にも、重宝されています。

物産展などでは、タレの使い方も丁寧に説明。「ジップロックなどの袋に、刺身とタレ入れて食べてください。忘れてもいいですよ、次の日でも十分食べられますから。コリコリ感を楽しみたい方は30分か1時間で、甘味や旨味が感じたい方は、ちょっと時間をおいて食べてください。って、話したりしてるんですよ」。

大分県産の丸大豆醤油をベースに、椎茸やカツオで旨味も加えた自慢のタレ「りゅうきゅうたれ」

大分県産の丸大豆醤油をベースに、椎茸やカツオで旨味も加えた自慢のタレ「りゅうきゅうたれ」

味にこだわりながら、お客さんが喜ぶカタチに

JALの機内食に採用された時も、レストランなどの業務用に扱われ始めた時も、変えずに守ってきたのもタレの味。その代わり、“提供する形”は要望に応じて細かく対応します。「通常は80gですが、機内食には多いから70gにしたり。業務用なら、500gとか1kgとか。300gなどにも対応します。『それはできません』というのは、一切したことがないんです。何か言ってくれることには、理由がありますから。できるだけお客様の要望に応えられる形で、商品を提供したいと思っています」。

この想いは、空港などで販売するお土産用の商品にも現れています。1人分80gの個パックが2つを、保冷剤と一緒に保冷袋に入れてパッケージ。表面には、お土産をもらった人にも商品の内容が一目で分かるよう、りゅうきゅうの写真を付けています。「レジで保冷剤と一緒に保冷袋に入れると、その分手間がかかりますよね。それをなくしたいと思いました。商品は100円くらい高くなってしまいますが、その方がお客さんにとっても安心で、手間もかからない。相手に差し上げる時も、『このまま冷蔵庫に入れてね』って、渡しやすいかなと思ったんです」。
第一に考えるのは、使う人のこと。「自分たちの都合で作るのではなく、どうやったら実際に料理を作られる方に喜んでもらえるか、ということを考えます。これは、家庭用でも業務用でも一緒なんです。用途や要望に応じて、商品を作っていくことが一番大事じゃないかな、と思っています」。

“提供する形”は要望に応じて細かく対応

“提供する形”は要望に応じて細かく対応

魚の食文化を守りたい

そんなこだわりの中心にあるのが、「魚の食文化を守っていかなければいけない」という想い。敬遠されがちな魚を、「どうやったらもっと食べやすく、喜んでもらえるか」と考え開発したのが、“即食”にこだわった加工品作り。
魚を捌いたり、切り身にしたりする手間だけでなく、匂いが出やすい調理まで済ませ、常温でそのまま保存できるレトルト焼き魚の商品開発をすすめています。干物などの魚を焼いた状況で真空パックすれば、レンジで温めても、常温でもおいしく食べられます。「面倒くさいことを全部やりますよ!っていうのが、僕の考え方なんです。手間をかけた分だけ食べやすくなる。魚を食べる選択肢増やしたいんです。沢山売れるようになったら地元のレトルト専門工場にお願いしたいと考えています(笑)」。

さらに「大分の食材をもっと広めたい」と、今年からは「絆の食プロジェクト」も立ち上げる予定。「りゅうきゅう」と同じく郷土料理の「とり天」をセットにしたり、大分県のブランド地鶏である「冠地どり」を使った「鶏パイタン鍋セット」なども商品化しました。「奪う競争じゃなくて、作る競争をしていくべきだと思っています」。
最近は企画も社員に任せ、思いがけない発想も、社員と一緒に楽しみながら試しているという中野社長。消費者目線に立ったものづくりの、次の一手にも期待が高まります。

魚を捌いたり、切り身にしたりする手間だけでなく、匂いが出やすい調理まで済ませ、常温でそのまま保存できるレトルト焼き魚の商品開発をすすめている
魚を捌いたり、切り身にしたりする手間だけでなく、匂いが出やすい調理まで済ませ、常温でそのまま保存できるレトルト焼き魚の商品開発をすすめている

魚を捌いたり、切り身にしたりする手間だけでなく、匂いが出やすい調理まで済ませ、常温でそのまま保存できるレトルト焼き魚の商品開発をすすめている

株式会社絆屋

PROFILE

設立年月
2010年4月9日
代表取締役
中野 晃一
事業内容
食品の卸、小売販売、冷凍食品の卸、小売販売、農水産物の加工販売、惣菜類の加工販売ギフト商品製造販売、他

CONTACT

住所
大分県杵築市大字片野字神領1014番1
TEL
0978-68-8668
FAX
0978-68-8669
HP
https://kizunaya.biz/

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