あらゆるものを“つなぐ”、
流通のトータルサポーターヤマエ久野株式会社 大分支店 [ 大分県大分市 ]
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総合流通業(卸売業)を展開する「ヤマエ久野株式会社」は、2021年に持株会社体制へ移行。 グループの総合力で売上高1兆円を達成し、「食」と「住」の分野において、九州から全国、世界へと事業を拡大している。 最大の特徴は、流通に関するすべての段階をワンストップで支援できること。「商流」「物流」「企業支援」の3機能を軸に、全国25カ所の事業所と70社超のグループ会社のネットワークを生かし、原材料の調達から保管・配送、商品開発、経営支援まで幅広く担っている。
大分支店 支店長 清水 彰さん
「商流」「物流」「企業支援」3つの機能で、食の現場を徹底サポート
流通のトータルサポーターとして、「商流」「物流」「企業支援」の3機能を軸に事業を展開する「ヤマエ久野株式会社」。1930年に宮崎県で米や肥料、雑貨を扱う小さな卸問屋として歩み始めて以来、取扱分野と商圏を広げながら、着実に事業基盤を築いてきました。
2021年には持株会社「ヤマエグループホールディングス株式会社」を設立し、経営体制を強化。現在は「食」と「住」を両翼に九州から全国、さらには海外へと事業を拡大しています。ここでは「食」の分野における強みを掘り下げていきます。
「私たちの特徴は原材料の調達から製造、保管・配送、販売まで流通に関するすべての段階をワンストップで支援できることです。もちろん1社単独では難しい領域もありますので、戦略的なM&Aを行い、70社以上のグループ会社と連携できる体制を整えています。取引先もスーパー、コンビニ、ドラッグストア、レストラン、ホテル、百貨店、珍しいところではアミューズメント関連など多岐にわたります」そう話すのは大分支店・支店長の清水さん。
扱う商品も加工食品、日配品、生鮮品、食品原材料、酒類など多種多様。さらに、商品開発、経営支援なども行うため、食の分野において“できないことはない”といっても過言ではありません。
また、PBも数多く手掛けており、多くの人が一度はヤマエグループが関わる商品を手に取ったことがあるはずです。
「流通のトータルサポーターとして“流通のすべての段階”を支援できることが自分たちの強みであり、存在意義」と語る清水さん。
自社部門同士、関連企業と連携し、
「食」に関するあらゆる課題を解決
「ヤマエ久野」の特筆すべき強みのひとつが提案力の高さ。自社の部門同士(食品、日配、糖粉、物流など)はもちろん、グループ会社とも連携しながら、食に関するあらゆる要望に応えられる体制を築いています。
「食の現場には常に様々な課題があります。今であれば“米をもっと安く、安定的に仕入れたい”、“お酒の原材料が高くなっているのでどうにかならないか”などですね。原材料高騰、人手不足、物流問題…現代社会が抱える問題を背景に、本当に多くのご相談が寄せられます。私たちの役目は適切な情報提供を行い、そのお客様にマッチした商品や価格、量、タイミングなどをご提案すること。グループには海外事業を担う会社もありますから、輸入・輸出のお手伝いもできます。メーカーさんや小売店さんが“やりたいけど自社だけでは負担が大きい”と感じる部分を、間に入って支えるイメージです」。
仕入先は国内外に約5,000社(グループ全体では11,000社以上)。最適な取引先が見つからない場合は、長い歴史の中で培ったネットワークを駆使し、一から探すことも少なくありません。
さらに、マーチャンダイジング、カテゴリーマネジメントや商圏分析など細やかなリテールサポートも行い、「一を聞かれれば10を返せる体制」を構築。
物流においても品質保持は当然のこととして、取引先ごとに最適な商品仕分け・在庫管理・配送システムを組み合わせ、効率化やローコスト化を追求しながら、常にお客様目線での物流設計を行っています。
企業にとってこれほど心強いパートナーはいないのではないでしょうか。
大分支店の倉庫は老舗スーパー・トキハインダストリーの物流センターとしても活用。生鮮を含む商品を集約配送することで、県下23の店舗への効率的な供給とコスト削減を実現しています。
また、生活必需品を取り扱う流通業のスタート地点からサポートする企業だからこそアンテナを張り、時代のニーズや国内外の動向を敏感にキャッチ。消費者の生活課題・需要・動向に加え、市場価格がどう変動しているか、なぜその商品が高騰したのか、顧客の利益を確保しながら消費者に負担のない価格で提供するにはどうしたらいいのか。―その答えを探るため、日々、流通効率改善などの企業努力を重ねています。
こうした企業努力の影響は同社の取引先である大手スーパーやコンビニ、ドラッグストア、レストラン、ホテル、百貨店から地元の小さな小売店、ネット通販などあらゆる場所に及びます。
直接的に表に出ることのない“縁の下の力持ち”企業だからこそ、普段、消費者が意識することはありませんが、間違いなく、安心・快適な暮らしを支える企業のひとつだといえます。
「地域の魅力」を発掘する商品開発。
企業・生産者とともに、地域資源の価値を磨く
現在は、グループ全体の売上に占める九州外の割合が60%に到達。そこで九州フェアなどのイベントを通じて、九州、そして大分県の豊かな食文化や商品を全国に広げていく取り組みも行っています。
並行して、地域の魅力発掘・発信のために大分県の企業や生産者と協業しての商品開発も進めており、そのひとつが大分を代表する酒造場「二階堂酒造」とコラボした「二階堂梅酒」です。
「商品開発に踏み切ったのはコロナ禍真っ只中の2022年。当時はお酒を飲みに行く機会が激減し、酒類業界全体が低迷していました。ただ、店で飲まない分、宅飲みの機会は増えるのでは、と考え、もともとお取引のあった二階堂酒造さんに新商品の開発を提案したんです。大分らしい商品を、ということで農産物等の卸売業を手掛ける関連会社が大分県大山町の特産品である梅を手配し、うちのオリジナル商品となる二階堂梅酒が誕生しました。二階堂の原酒は味のバランスが良く、梅とも好相性。本当に美味しいお酒に仕上がったと思います」。
香料等の添加物・着色料不使用の二階堂梅酒は口に含むとフレッシュな梅の香りが広がり、爽やかな酸味、自然な甘さ、原酒ならではの奥深い味わいが楽しめます。
さらに、エンジ色を基調とした高級感あふれるパッケージも印象的で、手土産にピッタリ。二階堂酒造は全国的な知名度が高いこともあり、新たな大分土産として定着していきそうです。
「二階堂梅酒」は大分県産の梅実(100%)を大分麦焼酎・二階堂の原酒で仕込んだ、二階堂酒造としては初めてのリキュール商品。ロックやソーダ割り、冷やしてストレートなど多彩な味わい方が楽しめます。トキハ百貨店やトキハインダストリー、駅の土産物店、通販などで購入可能です。
また、このほかにも「日向夏サワー」と「日向夏&日南れもんサワー」があります。
宮崎県産の日向夏と日南レモンを使い、同じく宮崎県にあるグループ会社・高千穂酒造が製造しています。
「このサワーもコロナ禍に“地域のものを使って何かできないか”というところから開発がスタートしました。ちょうど生産者さんのお声かけもあり、うまくマッチングさせた感じです。実はこのような商品開発を通して生産者さんを応援するのも目的のひとつなんです。生産者さんは熱い想いや高い技術を持っていても、加工方法や販路拡大まで手が回らないこともございます。私たちは、今までの蓄積を活かし加工方法や販売ルートを考案したり、ストーリー性のある生産背景を伝えることでその産品に付加価値をつけ、より良い形で流通のお手伝いができればと思っています」。
頻繁に一次産業従事者に接しているため、生産者の声や想いを集めながら、「何ができるのか」「どうすればより良い形になるのか」「現場の声とグループ企業を結びつけられないか」など、常に思考を巡らせているといいます。
(左)日向夏果汁を贅沢に10%使用した「日向夏サワー」。(右)日向夏とレモンを使った甘酸っぱい味わいがクセになる「日向夏&日南れもんサワー」。コロナ禍において売上大幅増に貢献した商品です。
生産者とつながることで「ヤマエ久野」には“原材料から提案できる”という強みが備わり、生産者やその関係者も“収益向上や販路拡大”という大きなメリットが得られる。さらに、地域には魅力ある産品が生まれる。こうした好循環が、豊かな食文化の形成に貢献しています。
現在はSDGsの観点から食物残渣の活用にも取り組んでいる同社。スーパーなどで通常は廃棄されてしまう野菜や魚の残渣を使って肥料の開発を行うなど、新たな可能性を追求しています。
まだ商業ベースに乗っているわけではないといいますが、残渣活用は食の現場における課題解決の新たな糸口になりそうです。
人を育て、人・企業・社会を“つなぎ”、
さらなる飛躍を目指す
現在、「ヤマエ久野」が掲げるキーワードは“つなぐ”。目先の利益を追求するのではなく、お客様の要望に合わせて人、企業、社会をつなぎ、「真に役に立つ提案」と「課題解決」を行う―企業の成長はその“つないだ”先にこそあるといいます。そして“つなぐ”ために必要なのが人の力です。
「私たちの仕事は一人ではできません。提案型の営業、部署間の連携、関連企業との関わりなど、すべてにおいて人間力、特に伝える力、人を巻き込む力が不可欠です。だからこそ、人材育成と個々の力を最大限に引き出すための待遇改善が非常に重要であると考えています。普段から“対話”を大切にすることで信頼関係を築き、ともに悩みや課題を解決し…。単に仕事ができるだけでなく、人に寄り添い、人を育成するスキルを持つ人材を育てたいと思っています」。
企業として目指すのは、すでに達成した売上高1兆円の先にある次なるステージ。
その実現に向け、人材育成や設備投資に注力しながら、これまで以上に流通のトータルサポーターとして “成果を出していくこと”を追求していきたいといいます。
最後に「関わるすべての人への感謝を胸に、今後も一つひとつの声に真摯に向き合っていきたい」と話してくれた清水さん。
食に関する課題を抱える企業やさらなる飛躍を目指すバイヤーは一度相談してみると、思いがけない一手や新たな可能性へのヒントが見つかるかもしれません。
ヤマエ久野株式会社
ヤマエ久野株式会社 大分支店
PROFILE
- 設立年月
- 1950年4月
- 代表取締役
- 工藤 恭二
- 事業内容
- 卸売業
※主に一般加工食品・冷凍食品・日配商品・酒類・原材料・農産物等を仕入れ、スーパーマーケット・コンビニエンスストア・量販店への販売。あわせて同商品の物流事業、および木材・住宅資材販売。
CONTACT
- 住所
- 大分市豊海1丁目4-1
- TEL
- 097-534-3444
- HP
- https://www.yamaehisano.co.jp

