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大分の生産者、加工業者と共に歩む株式会社鶴見 [ 大分県別府市 ]

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  • その他食品関連事業

1968年、大分ヤクルトの輸送機関として設立。現在は食品関連を中心とした幅広い輸送を行い、私たちの暮らしと社会を支えている。 モットーは「お預かりするのは荷物ではなく、お客様の思いが込められた商品」。品質管理を徹底すると共に、ローコストオペレーションなど一歩踏み込んだご提案ができるのも強み。また、食品関連業者と共に「おおいた食の会」を立ち上げ、県内の生産者・加工業者のサポートも実施。長年蓄積した知識、技術、運送会社ならではのネットワークを活かし、コンサル的な役割も果たしている。

代表取締役社長 三浦政人さん

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運送会社の枠を超えて活動

1968年、大分ヤクルトの輸送機関としてスタートを切った『株式会社 鶴見』。以来、食品関連を中心に、私たちの暮らしを支える様々な輸送を行っています

「元々健康飲料の配送を行っていたので、冷凍食品など食品関連については後追いです。でも後発企業だからこそ、先発企業から多くを学び、良いもの、新しいものをどんどん取り入れることができました」そう話すのは2代目の三浦社長。

現在は単に輸送するだけではなく、徹底した品質管理やローコストオペレーション、生産者・加工業者の要望に応じた情報提供、課題解決、原料調達など運送会社の枠を超えた幅広いサポートを実施。運送会社、ではなく、運送業を軸としたコンサル会社といっても過言ではありません。

おおいた食の会を設立し、地元の生産者、加工業者をサポート

おおいた食の会を設立し、地元の生産者、加工業者をサポート

三浦社長は県内の生産者、加工業者をサポートするために佐伯市の水産物加工会社「やまろ渡邉」の渡邉会長と共に「おおいた食の会」を発足。現在も中心メンバーとして活動しています。

「渡邉会長は元々お客様。仕事で会うたびに、“中小の加工業者が苦戦している”、“様々な課題を抱えているが日々の業務に追われ、手が回らない”、“後継者のことも考えると今後、HACCP取得が必須になる”などいろんな話をしました。そのうち、生産現場を変えるために同じ想いを持つ人で会を作ろう、となったんです。もう25年位前になるかな。異業種で構成されていますから、自分とは違う視点の意見やアイデアをもらえたり、それぞれが持つネットワークを活用できるのが強みです」

魚が取れすぎたと聞けば会のメンバーで販売方法を検討したり、東京や大阪の展示会に共同で出店したり、若手向けの研修会を開いたり…。現在は8社が参加し、定期的に意見交換を行うと共に、生産現場の課題を解決すべく、意欲的に動いています。

「原料(農産物や水産物)がなければ加工できないし、加工品(商品)がなければ私たちは運ぶものがない。みんなつながっているんです。会では特に根幹を支えてくれている一次生産者さんを守ろうと話しています。市場に出せない規格外の野菜を買い取ってカット野菜や肥料にして販売したこともあるんですよ。多少でも農家さんの利益になるし、飲食店は安価で野菜を購入できる。常に関わる人全員がWin-Winになれる方法を模索しています」。

お客様は共に成長するパートナーだと話す三浦社長。本業の運送においても、大分県が誇る農産物や水産物、こだわりの加工品をお客様が想定するベストな状態で届けるために、徹底した温度管理、より良い冷凍技術の追求、積極的な設備投資など様々な取り組みを行っています。

電磁波を使った冷凍技術など、常により良い輸送方法を模索。

高く評価される“一歩踏み込んだ”提案力

『鶴見』の強みは、輸送を請け負うだけでなく、要望に応じて「どこにどうストックして、どういう形で、どう運ぶか」「どうしたらコストを削減できるか」「安定供給する方法」など一歩踏み込んだところまでサポートできること。ベストを追求し、ときにお客様の依頼内容に意を唱えることもあるといいます。

ローコストオペレーションを実現するために、お客様に根本形態の変更をご提案することも少なくありません。例えば、段ボールのサイズによってはパレットに積んだとき、無駄なスペースができてしまう。運べる量が減るんです。もったいないですよね。そういったところから細かく話し合います」。

実際、大手外食チェーンで提供されるパンの配送依頼を受けた際、パッケージのサイズ、パレットへの載せ方、保管料・作業量の削減方法、人の使い方、受発注の仕組みなどを提案し、数億のコストダウンを実現したというから驚かされます。

一歩踏み込んだ提案力と真摯な対応が評価され、大手からも多くの依頼を受けています。

物流の「2024年問題」と向き合う

近年話題になっている物流の2024年問題。20244月よりトラックドライバーの時間外労働の上限が決められたことで、輸送能力不足が懸念されています。

『鶴見』も新たな人材の確保、それに伴う経費増など様々な問題に直面しています。「暮らしを支える物流は年中無休。一人当たりの労働時間が短くなれば、当然、その穴を埋める新たな人材が必要です。さらに必要経費も上がっています。例えば冷凍車のタイヤは昨年比で25%UPです。問題はそのコストをどうするか。国に標準運賃を作ってもらいましたが、強制力はない。それにお客様の実情を知っているからこそ、天井が見えない値上げは難しいと感じています」。

5年ほど前からお客様としっかりコミュニケーションを取り、理解を求めてきた三浦社長。「金額が上がっても、信頼できる鶴見さんに任せたい」という声も多いといいますが、それにも限度があります。少しでもコストを削減するために、拠点を二分化して業務を効率化したり、荷下ろしの際、時間がかからないよう依頼主と連名で要望書を出したり、従業員の意見を取り入れながら努力を続けています。

現在、厳しい状況にある物流業界。廃業も多く、輸送能力の低下が懸念されています。

2015年に法改正されたフェリー乗船中のトラックドライバーの拘束時間問題(フェリー乗船中、2時間は拘束時間とみなされていたが全面的に休息時間に)2026年・2027年に予定されている大型・中型トラック、トレーラーのオートマチック限定免許の導入(免許が取りやすくなり、人材確保に役立つ)など、これまでも様々な働きかけを行ってきた三浦社長。「一人の力ではない」といいますが、その行動力、アイデアで2024年問題も乗り越えていくに違いありません。

従業員一人ひとりが安全を意識

運送会社として安全面には細心の注意を払っています。「とにかく怖いのが事故。大きな事故が起きれば、会社だけでなく本人や家族がつらい。そのために車両整備や従業員の健康管理を徹底しています」。

通常の健康診断に加え、年齢に応じて脳ドッグなども負担。さらに独立行政法人自動車事故対策機構の「NASVAネット」を導入して運転者適正診断を行なうなど、安全管理に余念がありません。

また、年に2回、事故防止決起大会も実施。従業員を10チームほどに分け、自分たちで議論し、目標を定めることによって、一人ひとりの安全意識を高めているといいます。

優秀安全事業所として何度も表彰されているのは、「上から言われてやる」のではなく「自分たちで考え、行動する」仕組みを構築しているからに他なりません。

安全性優良事業所に認定されているほか、優秀安全事業所として何度も表彰されています。

三浦社長の運送会社の枠を超えたアイディアは尽きることがありません。現在も柚子胡椒の協同組合の設立の提案、地銀と日本政策金融公庫・商工中金の提携、そのネットワークを活用した原料調達の提案と精力的に動いています。

「提案全てが実現する訳ではありませんが、まずは動かないとはじまらない。これからも様々な角度から大分の生産者、加工業者のサポートを続けていきたいと思っています。もちろん、おおいた食の会に入ってない方からの相談も大歓迎です」。

あふれる情熱と斬新なアイディア、幅広いネットワークを持つ三浦社長が大分の“生産の現場”を大きく変えてくれるかもしれません。

三浦社長の運送会社の枠を超えたアイディアは尽きることがありません。

株式会社 鶴見

株式会社鶴見

PROFILE

設立年月
1968年3月
代表取締役
三浦 政人
事業内容
貨物自動車運送事業、自動車運送取扱業、荷物運送業、貨物運送取扱業、
産業廃棄物収集運搬業(九州全域)

CONTACT

住所
(本社) 大分県別府市鶴見67番地の2
TEL
0977-67-1661 (代表)
FAX
0977-66-6356
HP
https://tsurumi-logi.com

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